渋滞車列で起きた出合い頭衝突事故

当たり前の話ですが、交通事故はお互いが相
手を認識できない状態で起こりやすいのです。

 

相手が見えていれば回避措置を取れますが、突然目の
前に現れるから止まりきれずに衝突してしまいます。

 

交通事故の判例

 

大学生の平山(19歳)は、片側2車線道路の路肩
を90tバイクで時速30kmほどで走行していた。

 

2車線ある道路はひどい渋滞で延々と車の
列ができていて、いつもの通学路だが、夕
暮れ時だけに周囲が見えにくくなっていた。

 

営業マンの三原は、平山とは対向車線のセンターラ
イン付近で、ライトバンの右ウィンカーを出して右
折の機会を待っていたが渋滞の列に阻まれていた。

 

営業会議が始まる時間が迫っていたため、
早く帰社せねばと少し焦り気味だった。

 

しばらく待っていると、三原を見かねた渋滞車両のドライバーが、
少し車間が開いたのを機に手でどうぞという合図をしてくれたの
で、三原は渋滞車両の間を縫うようにゆっくりと右折を開始した。

 

2車線目を過ぎようとするとき、三原は路肩走行してくるバイク
や自転車が気になり、左側を目視確認するため時速10kmくら
いの速度で徐行しながら出て行ったのだが、運転席から見ようと
するとどうしても車体のフロント部分が前に飛び出してしまう。

 

そこへ平山のバイクが瞬く間に走行してきて、
三原の車の左前輪付近に衝突したのである。

 

平山は衝撃でバイクから投げ出され、三原の車を飛び越え
て交差点角の止まれ標識ポールに激突し路上に落下した。

 

バイク転倒

 

「朝夕の通勤時間帯は必ず路肩走行のバイクや自転車がいる」

 

平山はフルフェイスのヘルメットをかぶっていたため頭部に
キズは負わなかったが、標識ポールへの打ちどころが悪く肋
骨3本骨折、左大腿骨付け根の骨を粉砕骨折してしまった。

 

通行人が119番通報したため、5分ほどで救急車が到
着して病院へ搬送されたが、全治3か月の重傷を負った。

 

平山も渋滞車両の間に注意しながら走行していたが、夕暮
れ時でもあり平山のグレー色の車体が周囲に溶け込んだ形
になり、見えなかったと病室のベッドの上で話している。

 

三原は警察の実況見分などで営業会議に間に合
わなかったことはもちろん、罰金はなかったが
行政処分で60日の免停になってしまった。

 

事故の中で最も多い出会い頭衝突事故ですが、
注意していても防げないことが多いようです。

 

三原も十分注意しながらゆっくりと前進したのだが、
こうしたケースはやはり直進車優先の原則が働く。

 

平山の前方不注意も過失になるが速度違反はなかった。

 

お互い注意しながら走行しているのだが、出会い頭
事故とはやむを得ず起こるものと言えると思います。

 

結果的にこの事故は双方とも過失修正される要素がなく、
判例通りの三島70、平山30の過失割合で決着した。

 

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